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一瞬にしてこんなにも心をうつ、心惹かれて止まない銀襴出はもう見られないのかもしれません。一生に一度の御縁だと思ってください。写真10は部分的に金色に映っていますが写真のハレーションによるものでして実際はどれも全て純銀の渋く鈍く永楽善五郎\"銀\"でまったりと彩付けされております。 そうです、これが永楽善五郎作 銀欄手の茶碗と蓋です。 ご存知のように千家十職の一つ「土風炉・焼物師」であり、代々土風炉(どぶろ)、茶碗などを製作してきた由緒正しい京焼の家元の一つであります。そのためその陶器の評価は高く、骨董品市場においても常に需要も高く高額で売買されています。 この品は金襴手の多い永楽焼きの中にあって極めて希少な銀欄手の対の茶碗で同じ蓋つきのものが二個でセットになっております。 手にすっぽり入る大きさの茶碗で蓋の直径は十センチ、茶碗の直径は11.3センチ 高さ蓋まで9センチとなっています。 蓋のあることからも解るように茶用の茶碗ではなく、高位のお武家様のお家で使われていたお菜もしくは御飯茶碗ではないかと思われますが当時こんな高価なものが使用できる人物は相当の人だったのではないでしょうか。 この手の銀欄出は私も初めて見た時思わず息をのんででしまったことを覚えております。造りがとても精緻の上、図柄はとても大胆でまさに才能が描かせたとしか思えません。発色もほぼ最高の出来栄えだと思います。父がおよそ百年前にそして私が30年前にこれに出会わなければ私の陶磁器の世界観は全く違った平坦なものになっていたのではないかと思います。 この銀欄出の持つ美の世界は苔むす石や竹、茶道や他の日本武道の持つシンプルで控めでありながらとてつもなく高い美意識と強い意思を秘めているもののように感じられます。 実際この永楽善五郎\"銀\"欄手を目の前にします思わず圧倒されてしまうの一言です。 hide
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